車って結構早いんですね。
重い瞼を持ち上げ、東京を東から西へ、ヒタ走る。
この日は映画「蜻蛉日記」の撮影最終日だった。
遅れてきた僕を笑顔で迎えてくれたスタッフの皆様、本当にすみませんでした。
必ず芝居で返します。
すぐにスイッチ、役者モード!
幸い、順調に撮影は進んでいく。
ただ一つだけ言わせてもらえると…
スッゲー長台詞だったんだぞ、飛行機と電車のバカヤローッ…。
今回、監督と役のイメージの共有が出来た気がする。
岡監督は役者としてもイケル人だ。
演出に関しても実際に自分でやってしまう。
それがまた上手なんだ。
他のキャストさんもおおいに助かったに違いない。
この撮影は7月末から、約3ヶ月にも及んだ。
季節は夏から秋へと、今考えると随分永い間みんなといた気がする。
監督の岡さんは素晴らしい才能を頭の中に持っている人だ。
そういったイメージを実際の画に撮る事は本当に難しい。
その為、スタッフ全員でこの3ヶ月ガムシャラにやってきた。
怪我人は出る、天候には嫌われる、キャストさんは入院する、本当にいろんな事があった。
ありとあらゆる過酷な状況で、よく撮りきれたなとつくづく思ってしまう。
でもそれでもこうやって今日という日を迎えられた事が何より嬉しい。
この3ヶ月で僕達はいろいろと成長できた。
きっと忘れないよ!
それにしてもヤバイ顔になってるな、僕…。
落ちる寸前だね。
今日もスタッフ全員揃う事はできなかったけど、打ち上げでみんな会おうね。
立派なお花、ありがとう!
本当にみなさん、お疲れ様でした。
僕ができる事はここまでだけど、きっとこの作品を素晴らしいものにしてくれるでしょう。
なんと言っても、岡監督とこのスタッフだから!!
完成楽しみにしています。
また何か一緒にやりましょうね!!
なんかこうやって一個一個撮影が終わると、嬉しいと同時にすごく切なくなる。
その時は辛かったり、苦しかったりするんだけれど。
でも最高の思い出になって、また一つ映画という作品になって残っていく。
それが役者を辞められない一つの原因なんですよね!
幸せな今に、乱れ打ち、感謝、Gun shot!!