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タイムマシン_上海篇 其の1
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僕は19の時に2年弱、中国上海に留学していた事がある。
今回はその頃にタイムスリップしてみようと思います。


数ヶ月は悩んだが、18歳の僕は進路を上海留学に決めた。
この決断が後に自分を大きく成長させたと今でも思っている。

上海の地を踏んだのは1995年6月だった。
多少の不安はあったものの、それ以上の新世界への期待でいっぱいだった。
憧れのイギリスとはちと違うけど、アジアを等身大の目線で感じられるのは今だけなんじゃないかと思っていた。
言葉、食事、町並み、外国人、生活、環境どれを取っても刺激的だった。

初めは学生寮に入居し、日本人の相方と生活していた。
皆、日本人は日本人同士で群れ、あまり外に出ようとしない。
僕にはそれがたまらなかった。
少しでも毎日、上海の町並みを歩きたかったから。

感じるって人それぞれだと思う。
露店の雑貨屋を「くっだらねぇ」と見もせず通り過ぎる人。
けど、「これ、くだらないよねぇー」と笑いながら足を止めて、たったそれだけで思い出を増やせる人もいる。
自分は後者だ。
というよりも、そうなった。
時間はゆっくりと流れる。
自分はせっかちな方だったし、物事を見下す姿勢もあった。
けどここでは違ってた。
ここは日本の横浜じゃない、肩書きも地位も関係ない。
人と人がコミュニケーションを取るのに必要なのは偽りのない、本当の自分なんだと感じた。
一時は捨てきれない自分の飾りもいっぱいあった。
考え方のギャップに戸惑う事もあった。
いくらでも悩み考える時間はあったし、歩くテンポを変えるだけで同じ風景さえも全く新しい景色に変わる。
それは景色だけじゃなく、もっといろんな意味で穏やかでいたいとさえ思うようになった。
それが小さな日本の横浜じゃ気づけなかった一つ目の発見だった。
いろんな年齢、職業、人種、みんなそれぞれの考えや経験を持っている。
それを語り合い、刺激し合い、どんどん自分の殻を破って変わっていく自分自身が気持ちよかったんだ。

続く…
by junkichi-no9 | 2005-06-19 01:51 | プライベート
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